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【株】デンカ株式会社の株価が急騰。

コロナウイルスやインフルエンザウイルスなどへの治療薬原料生産対応へ【デンカ生研株式会社】

執筆者:バイオ投資家ぷっちょ

 

 

 

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今回は、デンカ株式会社(デンカ生研株式会社)の株価急騰についてです。

政府からアビガン原材料の生産要請があり、株価が急騰しました。世の中が「ウイルス」関連で賑わう際に、デンカ株式会社(デンカ生研株式会社)にピンとくると良いでしょう。

 

【デンカ株価×ウイルスのポイント】
● 過去も含めてコロナウイルスやインフルエンザウイルスが猛威を振るっている時に国から医薬品原材料の生産要請がある
● デンカ株株価の値位置が安ければ安いほど、仕込み買いがある
● ウイルス不安心理が解決されていない状況がベター

 

直近のコロナウイルス相場における、デンカ株式会社(デンカ生研株式会社)の株価推移などを綴ります。

 

✓ デンカ株式会社はアビガン原材料の唯一の生産者

デンカ株式会社は『マロン酸ジエチルメーカー』

最近、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、アビガンというインフルエンザウイルス治療薬が医療現場で使われています。このアビガンを生産する際に必要な原料としてマロン酸ジエチルがあり、デンカ生研株式会社は国内唯一の生産者です。

 

猛威を振るうコロナウイルスを抑えるため政府はアビガンの更なる生産を要請、その原材料生産者であるデンカ生研株式会社に白羽の矢が立った格好です。

 

この思惑から、コロナウイルスショック相場で低迷している株価が一気にストップ高まで買われました。

 

実際のデンカ株式会社(デンカ生研株式会社)のIRニュースはこちら。

 

この背景には、政府からの要請があった訳です。
● デンカ株式会社は、2017年に生産停止をしていた新潟県の工場の稼働を決定
● 理由は、アビガン供給体制を構築したい政府の狙いから
● マロン酸ジエチルはデンカが国内唯一の生産メーカーであり、その期待を一手に背負う
● これまで競争激化により海外勢に押されていたが、今回を機に原材料から国内生産体制の構築を進める

 

特に、上のデンカ株式会社(デンカ生研株式会社)のIRニュース発表後、PTSでも反応して大きく上昇しました。10%程度の更なる上げです。
実は、PTS開始直後は数%の上げだったのですが、その後政府が海外へもアビガンを供給する、と発表したことから、その株価に勢いが付きました。

 

ちなみにPTSチャートはこちら(保存版。すごくすごく面白いチャートになった)。

 

実に30か国もの政府が、日本政府に対してアビガンの提供を求めている、というニュースがあり、一気に株価が駆け上がりました。
アビガン自体は、富士フィルムが生産しています。ですので、ビジネススキームとしては、アビガンの原材料であるマロン酸ジエチルをデンカ株式会社が生産し、富士フィルムに卸す流れになるかと思います。

 

マロン酸ジエチルの原料であるモノクロル酢酸もグループ会社であるデナックで製造しているため、アビガン生産量に応じて、デナック含めたデンカ株式会社の売上に貢献する構図となっています。

 

しかも、今回は政府のお金を使って生産されることになるでしょうから、通常の需給バランスとは異なる状況になってきました。

 

なお、マロン酸ジエチルの生産ライン稼働のため、他の商品ラインからの人の移動が発生し、それによる影響も少なからずともある、としております。

 

ちなみに、マロン酸ジエチルの生産ラインがある糸魚川市で検索すると、このニュースが大いに報道されていました。
あと、翡翠がとれる街でも有名ですね。日本海側に面した綺麗なところです。

 

✓ 株価リスクはアビガンの効力

一つリスクを上げると、アビガンの効力がいまいち、という結果になることです。

 

アビガンを用いて、富士フィルムが新型コロナウイルスを治療する臨床試験(治験)を始めています。
万一、この臨床試験において、優位な結果が得られない場合、アビガン不要説が出てくる可能性もあるかと思います。

 

現在、日本国内にアビガン備蓄は200万人分あると言われています。

 

これだけでは足りないと判断した日本政府はデンカ生研株式会社に対してその原材料の生産要請をしました。国内向けに加えて、海外諸外国への提供も視野に入れているのだと思います。
今回の増産は数百万人分以上となる、と報道している記事もあります。

 

一方で、既にグローバルでの患者数は100万人を超え、いまだに衰えることなく増え続けています。
ドイツ政府が直々に富士フィルムに対して、アビガンを要請する報道もありました。数百万セットとも伝えられています。

 

重症患者に対して毎日投与する想定をしているようです。

 

アビガンは、中国でコロナウイルスに罹患した患者の様態が良くなったとの報道から、効き目について伝えらえるようになってきました。

 

ドイツの専門家も効果あり、と謳っています。

ドイツの新型ウイルス研究第一人者であるシャリテー大学病院ウイルス学研究所のドロステン所長は同紙に、アビガンについて「有望だ。効果を示す初期段階のエビデンス(根拠)がある」と述べた。JIJI.comより

 

そして、上の通り富士フィルムも現在治験を開始しており、本格的に治療薬確率へ動いています。
ドイツだけでなく、死者数の多いイタリアでも治験が進められていると報道されています。インドネシアも多数を発注した、とあります。

 

断片的な情報ではあるものの、緊急を要する事態の中で、効き目があると考えられているアビガンを各国が、生産者である富士フィルムに要請している状況は間違いないと思われます。

さらに、その原材料を生産しているデンカ株式会社にも注文が殺到していると想定されます。

 

アビガンを備蓄したい、という意図もあるでしょうから、しかも一国の政府が発注をしているため、ある一定量の購入は確約されているものと推測されます。

 

あと、デンカ株式会社は、新型コロナウイルスの簡易検査キットの開発も進めており、2020年6-7月の試作品完成も目指しています。

 

✓ デンカ株式会社の全体感

デンカはケミカルの会社です。売上規模は約4,000億円の大企業です。

恥ずかしながら、今回の報道があるまでデンカ株式会社について存じ上げなかったのですが、売上を見ると超大企業ですね。ケミカル(化学)が軸の会社。

 

少し前のPLですが、売上4,000億円、営業利益350億円、純利益240億円の規模感です。

 

セグメントは主に5つからなっています。
● エラストマー・機能樹脂
● インフラ・ソーシャルソリューション
● 電子・先端プロダクツ
● 生活・環境プロジェクツ
● ライフイノベーション

 

そして、2022年度に向けた経営計画で注目すべきが、スペシャリティーという言葉。

 

他社と真似っ子をしていては、営業利益率なども低下するばかりなので、独自の製品サービスを展開することを主目的としています。
このためスペシャリティー領域の比率が90%と高いです。

 

さらに成長戦略として、ヘルスケアや環境・エネルギー、高付加価値インフラ領域をあげて、会社の成長を加速させる予定です。
その中のヘルスケアの成長戦略はこんな感じ。

 

今回のアビガン対応は、このヘルスケアの中に含まれると思われますが、この後マーケットが大きくなるであろう検査・治療・予防領域へと踏み込む構えです。ゲノム医療への対応など、先鋭的なポジションも狙っている様子。

 

ちなみに、デンカ株式会社は配当性向50%なので、コアファンには好まれそうですね。
大暴落で、株価が大きく下がった時に仕込んで、キャピタルゲインと配当を狙うのが良さそうですね。

 

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バイオ投資家ぷっちょ/吉日

 






 

 
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